となりの読書会。

となりの読書会。

読書会っておもしろい♪ 大阪府豊中市で開催しているママ向け、子ども向け読書会の記録と 、子どもとの遊びネタ、手作りおもちゃ、おもしろい本の話などを書いてます。 お子さんを喜ばせたいママ、 読書が好きな人、ぜひのぞいていってくださいね。

話題の、中学生作家さんの本。

さよなら、田中さん

「さよなら、田中さん」の著者、鈴木るりかさんは

史上初小4.5.6年生時に、3年連続で

小学館主催「12歳の文学賞」大賞を受賞した 。

現在中学2年生の作家さんだ。

 

大物作家さんから、期待の新人と褒めそやされる

中学生が書く小説というものが気になって

買ってみた。

 

この本、とってもおもしろかった。

母子家庭の小学6年生の主人公と母の

日常のお話。

お金はあまりないし、

あんまりいいものも食べられないけど

ちっとも卑屈にならず

明るい母のもと、まっすぐ育つ。

 

つらい過去を隠しているお母さんの

底なしの明るさや、食欲には

生きる力がもらえる。

 

この著者の

おばちゃんらしさの表現には驚く。

再婚をすすめる大家のおばさんと、お母さんとの会話。

「市場を変えりゃいいのさ。そりゃイケメンで若くて、

なんて言ったら難しいけどさ、後妻のなり手を探してる人や

年くった独りもんなら、いくらでもいるさ。

例えば日本じゃお払い箱になった、廃棄されるような家電が、

東南アジアに持っていけば、大人気なんだってよ。

あんたも出るとこに出りゃ、ひっぱりだこさ」

「なんだか、ちっとも褒められてる気がしませんなー」

と、ここで、がらがらと大地がひび割れたような声で笑い合う。

 

 なんて、おばちゃんを、おばちゃんらしく描くの!

 

こんな調子で、ああこんなおばちゃんいるいるという感じだったり

絶妙なおばちゃん描写で笑いを誘う。

 

ほんとにおもしろかった。

 

だから、何度も驚く。

 

これ、中学生が書いたんか。

なんちゅう中学生や。

 

作家鈴木るりかさん。

次の本はいつでるかなー。

楽しみだ。

 

さよなら、田中さん

さよなら、田中さん